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モノの名前  <酒井@音羽>

 銀座で開催中の「日本のおしゃれ展」を見に行った。「きもの」デザイナー池田重子の展示会だ。普段「きもの」と縁遠い生活をしているので興味本位に覗いてみたのだが、絵柄を見るだけでも十分楽しめる企画だった。落ち着いた色合いの服でも、ポイントとなる花があり、とにかくセンスがいい。「粋」なデザインとはこういうものか。。。

 「きもの」の事など何も知らない素人なので、展示物に付けられた名札を読みつつ、柄を鑑賞していたが、この名前の付け方がなかなか面白い。本体よりもこちらの方が気に入ってしまった。「きもの」の名前はこんな感じだ。

 「梅雨の晴れ間のしゃれ着」
 「コプト模様ちぢみ結城のしゃれ着」
 「男伊達ちりめん浴衣」


 名札を読むだけで、柄の雰囲気まで伝わってくるから凄い。「梅雨の晴れ間」なんて、名前からして「粋」な世界だ。そういえば以前上野に「万国博覧会の美術展」を見に行ったことがあったが、そこでも同じような経験をしたことがある。資料を読み返してみるとこんな名前が出ていた。

 「春秋蒔絵螺鈿巻煙草箱」
 「藤牡丹蒔絵手箱」
 「秋景蒔絵書棚」

大筋は「柄名や素材」+「品名」となっているのが読みとれる。こちらはちょっと堅いような気もするが、「きもの」と同様、名前とモノが直結した素直な名称となっている。

 僕が普段囲まれている品々の名前を思い浮かべてみると、どれも味気ない名前のモノばかりだ。工芸品のような上質なモノが一つもないということもあるが、それだけではないような気がする。試しに上の方式に従って名前を付け直すとどうなるかやってみた。

テーブル→棒縞杉集成食卓
コーヒーカップ→色絵金彩花図珈琲碗 
下駄箱→擬紫檀模様印刷突板沓棚
 
 テーブルはなかなかいい感じかも。コーヒーカップは大げさだが読めないこともない。下駄箱はどうもイメージダウンに繋がりそうでよろしくない。

 下駄箱でこの方式が成り立たないのは、モノ造りの世界が複雑化して、デザインや材質の素性を明かす必要性のない商品だからだと思う。このような業界では、全体のイメージによるネーミングが求められるのであろう。これも時代を表しているのだが、最近は横文字による商品名が反乱して、何がなんだが解らないと言うのが率直な感想だ。
 「きもの」の名前に惹かれたのは、ここらへんの風通しが妙によかったからだと思う。

  1. 2005/03/23(水) 21:51:06|
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